本クラブの会員と2人で個人輸入した中の一品。
国内定価では50g4100円と非常に高価な煙草。
個人輸入でいくらになるかは……是非ご自身で確かめて頂きたい。
開封して嗅ぐと、ラタキアが香る。
ヴァージニア、オリエンタルにラタキアをひと摘まみ、ということだが、私の未熟な嗅覚ではラタキア以外を判別できない。
着火後、イングリッシュミクスチャらしい豊かな香りが立ち上る。
上質なヴァージニアとオリエントにほんのりとラタキア、という非常にシンプルな味わい。
第一印象は良い煙草だな、といった風だろう。
しかし、吸い続けると煙が柔らかいためか、香りはあるのだが全体的に淡く、主張しない印象を受ける。不味いわけではないし、喫煙が辛くなることもない、しかし芳醇な香りに脳を揺さぶられることもまた、ない。

それはメリハリがないとも、単調であるとも言えるだろう。
煙も柔らかいため、香りはあるのだが全体的に淡く、主張しない印象。時折ラタキアが全面に出ると、ラタキアに支配されているように思う。
私の浅いパイプ経験の中では、かなり煙草感の強い代物だと感じた。
ヴァージニアの甘味に支配されることもなく、ラタキアばかりが嗅覚を叩くこともない、どこまでも正統派な煙草である。
ただ、反面驚きが少ない。イングリッシュミクスチャに慣れた喫煙者にとっては、ほぼ無いと言っても良いかもしれない。
私の浅いパイプ経験の中では、かなり煙草感の強い代物だと思う。
総合して、シンプルさを突き詰めた煙草、と私は評価する。
冒頭にも記したが、とても高価な煙草である。
穏やかな気持ちにしてくれる煙草ではあるが、値段を考えてしまうと少々惜しさが目立ってしまうのではないか。
この煙草を正統派と評するか、単調と評するかは個々人によるだろう。

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