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Squadron Leader

English : Latakia, Oriental/Turkish,Virginia

ズラッとならんだパイプタバコから1つの銘柄を選び出す際の判断基準は何だろうか。タバコレビューや知人の勧め、色々とあるだろう。しかしながら結局のところ味覚嗅覚には個人差があり、人が気に入ったからといって自分の好みに合うとは限らない。多くの場合最終的判断はそのパッケージによってなされるのではないだろうか。

私の場合大抵は「ジャケット買い」ならぬ「パッケージ買い」で買うという悪癖がある。このサミュエルガーウィズの「スクアドロンリーダー」も、2つ目か3つ目のパイプ煙草購入時に、四角い缶と描かれた古めかしい複葉機のイラストに惹かれて手に入れたものだ。買ってから調べてみるとラタキア入り。初のラタキア入り煙草となった。

手持ちも比較的大ぶりなパイプに詰め込んで着火。イングリッシュらしい火付きの悪さ。技量不足も相まって大変手こずる。なんとか火を安定させると干し草のような埃っぽい香りの後に広がるまろやかな甘み。「ほほう、これがラタキアの香りというやつか」と独りごちたが、実際はヴァージニア&オリエントのそれだったようだ(後日フロッグモートンを体験して衝撃を受けることとなる)。ファーストコンタクトは上手く味わえずに終了。

最近久々に引っ張り出して楽しんでみたがやはりまろやかな煙にオリエントのコクとヴァージニアの甘み、アクセントのラタキアが上手くそれらをまとめ上げているように思う。「空軍少佐」のイメージにぴったりのちょっと気取ったところがありながらもどこか垢抜けない軍人らしさを思わせる実にジョンブルらしい銘柄。出来の良いイングリッシュとして上がるのは「My Mixture 965」だろうが個人的にはこのブレンドの方が好みに合う。

因みに今回も底まで綺麗に吸い切ることが出来なかった。最近プカプカ吸いやすいアメリカンばかりだったがたまには気難しい伝統的イングリッシュと付き合って技量を磨かなくてはならないね…。

​会員・かふぇいん

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